オウンドメディア(Owned Media)とは、『自社が所有するメディア』のこと。
近年ではこのオウンドメディアを活用して自社の情報を積極的に発信し、ビジネスにつなげていこうという動きが活発化しています。
とはいえ、オウンドメディアが増えてきたということは、それだけ競争率が高くなっているということです。
もしもこれからオウンドメディアを始めようとしている場合は、きちんとした戦略を立てた上で参入する必要があるでしょう。
そこで今回は、オウンドメディアを作るための7つのステップについて解説したいと思います。
本ページの目次
ちなみに、この記事を書いている僕は、ブログ歴4年。
月間300万PVのブログの他、複数のブログを運営しつつ、中小企業向けにオウンドメディアの運用の支援も行っています。
オウンドメディアを作るまでのステップ
次の6つです。
- ①「誰に向けて発信するのか?」を明確にする
- ②検索されているキーワードを調べる
- ③オウンドメディアのコンセプトを決める
- ④ドメイン・サーバー・システムを決める
- ⑤制作フロー・スケジュールを決める
- ⑥記事を制作する
①「誰に向けて発信するのか?」を明確にする
誰のためのオウンドメディアなのかをハッキリと定義する。
これが自社で情報発信する上で、まず最初に取り掛かるべきことです。
例えばシンプルに、『顧客に役立つ情報を発信する』というだけでも構いません。
ただし、その場合も、できる限り顧客像を明確にイメージしておきたいところです。
具体的には、性別や年齢、職業、家族構成などを詳細に設定してみましょう。
お得意様の人物像をそのまま当てはめるのもアリです。
こうやって出来上がった顧客像のことを、マーケティング用語では『ペルソナ』と呼びます。
ペルソナが固まってくると、「誰に向けて発信するのか?」が明確になり、自ずとオウンドメディアの方向性が固まってきます。
②検索されているキーワードを調べる
誰に向けて発信するのかが固まったら、次はその人がどんな情報を求めているのかを探ることが大事です。
ここを見誤ると、せっかく一生懸命情報を発信しても、思うように成果に繋がらないことが多々あります。
そんな状態に陥らないためにも、まずは見込客が何に興味や関心を持っているのかをキーワードプランナーでリサーチしておくことを強く推奨します。
キーワードプランナーとはGoogleが提供しているツール。
キーワードを入力するだけで、そのキーワードが大体1ヶ月に何回検索されているのかを調べることができます。
※本来はGoogleに広告を出す前の市場調査のために使うものですが、広告を出さない場合でもツールだけ利用することができます。
登録も無料なので、使わない理由はないですね。
→Googleキーワードプランナー
キーワードプランナーでのリサーチの手順については、下記のページが参考になります。
Googleキーワード プランナーの効果的な使い方【2020年版】
③オウンドメディアのコンセプトを決める
キーワードプランナーによるリサーチで、見込客の関心が高いキーワードが割り出せたら、次はオウンドメディアのコンセプトを固めていきましょう。
要するに、『誰に何をどのように発信するサイト(オウンドメディア)なのか?』を定義するということです。
誰に部分は、『1.「誰に向けて発信するのか?」を明確にする』で、何をは『2.検索されているキーワードを調べる』で把握できたかと思います。
残るは「どのように」の部分ですね。
ここは、オウンドメディアのテーマとも言えるでしょう。
- 面白く情報を学べる
- プロの目線で事例も交えて解説する
- 辞典のように活用できる
などなど、色々と案を出して検討してみましょう。
すでにオウンドメディアに取り組んでいる他社のサイトを参考にするのも有効です。
④ドメイン・サーバー・システムを決める
ドメイン
オウンドメディアのテーマが決まったら、次はサイトのドメインを取得しましょう。
ドメインとは、Web上の住所のようなもので、WebサイトのURLとなります。
当サイトでいうと以下の赤字部分がドメインですね。
https://stock-life.com/
ドメインは、わかりやすく覚えやすいものが望ましいです。
なお、もしもすでに自社でドメインをお持ちの場合は、サブドメインやサブディレクトリを使用するのもいいでしょう。
サーバー
もし、まだホームページをお持ちでない場合は、オウンドメディアをアップするサーバーを取得する必要があります。
サーバーとは、Web上の部屋のようなものです。
サーバーは自社で準備することもできますが、社内で専門の技術者でもいない限りは、レンタルサーバーを利用する場合が多いと思います。
レンタルサーバーにも共有サーバー、専用サーバー、クラウドサーバーなど種類がありますが、この辺りは自社のオウンドメディアがどれくらいのアクセスを目標としているのかで選ぶようにしましょう。
ちなみに、個人的におすすめなのは、エックスサーバーです。
システム
オウンドメディアはやろうと思えばHTMLで構築することもできますが、ページ数が多くなってくるとコンテンツの管理が大変になってきます。
そのため、オウンドメディアの構築には、CMS(コンテンツマネジメントシステム)と呼ばれるシステムを選ぶのが一般的です。
CMSを利用すれば、専用の管理画面からページを管理できるので遥かに運用が楽になります。
CMSにもたくさんの種類がありますが、現在ではWordPressが一番人気だと言えるでしょう。
その理由はシンプルで、『WordPressを使用したWebサイトはSEO効果が高いと言われているから』です。
僕もオウンドメディアの構築にはWordPress一択です。
もし特別な理由がない限り、WordPressを利用されることをお勧めします。
⑤制作フロー・スケジュールを決める
オウンドメディアの構築と並行して、記事の制作フローとスケジュールも決めていきます。
理想は、毎月最低10本は質の高い記事を投稿することです。
ただ、他の業務との兼ね合いで難しい場合もあると思います。
無理なく制作を続けるためには、オウンドメディアのために週にどれくらいの時間を避けるのかあらかじめ十分に検討しておきましょう。
場合によっては、外注した方がスムーズに立ち上がる場合もあります。
現在の自社の状況を踏まえて、なるべく実態に合った制作フロー、スケジュールを決めてみてくださいね。
⑥記事を制作する
オウンドメディアの構築が完了し、スケジュールが決まったら、記事の制作あるのみです。
記事の制作には、大きく3つの工程があります。
1.調査
まずは記事の対象となるキーワードで実際に検索をしてみましょう。
そして、検索結果の上位10番以内の記事にさっと目を通します。
これからあなたが制作する記事は、これら上位表示されている記事に勝つ必要があるということです。
よりキーワードに関するテーマを掘り下げて書いたり、自社ならではの事例を交えて書いたり…。
まだWeb上には存在しない情報、付加価値を付けられないか、色々な角度から検討してみましょう。
2.構成
次の調査の結果を踏まえて、記事の構成(アウトライン)を作ります。
構成を決めずにいきなりパソコンに向かって文章を書き始めてしまうと、何が言いたいのかよくわからない文章になりがちです。
記事を通じて伝えたいことを、どのような順番で説明すれば一番伝わるのかを考え、決めていきましょう。
3.執筆
構成が決まったら、いよいよ執筆に入ります。
執筆のポイントを一つ挙げるとすれば、『小学生が読んでもわかる文章を意識すること』に尽きると思います。
Webの記事は、パッと見の印象で「わかりにくい」と思われたらすぐにページを閉じられてしまいます。
いかにわかりやすい言葉、表現を使えるかが重要なポイントになってくるので、意識しすぎるくらい意識した方がいいと思います。
まとめ:オウンドメディアの運用は長期目線で
オウンドメディアの企画から制作までを見てきましたが、実際のところオウンドメディアで成果が出始めるまでには、少なくとも3~6ヶ月は時間がかかります。
行き当たりばったりでスタートしてしまうと、成果が出始める前に挫折してしまう確率が高くなってしまいますので、事前にしっかりと調査、計画をして進めていきましょう。
それでは、今回も最後までお読みいただきありがとうございました。